【ハングリーベア・レストランにて】
「あれはン年前。わたしが高校2年生のときの話です。
〈HungryBearRestaurantで食事をとっていたとき〉
私ははめていた指輪をもてあそんでいて落としてしまいました。
落とした場所が悪かったんです。
そこは地面から少し高いところに板張りの床を作っている場所で、板と板の隙間に落ちてしまい、どうしても取れなくなってしまいました。
わたしは必死になって取ろうとしましたが、どうしても取ることができずに途方に暮れていました。
大人たちは「あきらめろ」と言いましたが、わたしにとってはとても大切な指輪でした。
初めて私がもらった指輪でしたから。・・・・
泣きそうになりながら仕方なくあきらめようとしてその場を立ち去ろうとしたとき、一人の男性スタッフが泣きそうなわたしに気が付いて声をかけてきました。
「どうされましたか?」〈事情を説明すると、その方は〉
「泣かないでください。今すぐ指輪をお取りすることはできませんが、必ずお手元にお届けします」と、言ってくださいました。
「テラスの板張りの床はそのままお店の中につながっているから、板を途中で切ってしまわないとその下に落ちた指輪は取り出せません。それができるまで、待って下さい」。
まさかそこまでしてもらうような指輪ではなかったものですから、「もういいですから」とわたしはもうしたのですが、そのスタッフの方は、こうおっしゃいました。
「ディズニーランドで泣いているお客様を放っておくわけには参りません。ここはディズニーランドですから、お客様には笑っていていただきたいんです。大切な指輪なんでしょう?」
〈すばらしいキャストですね。わたしはいま、しばらく泣いています。マロウィ注。〉
にっこり笑顔のおまけ付き。
わたしは『大切な指輪』だなんて一言も言わなかったのにスタッフの方はわたしの気持ちを分かってくれていたんです。
その優しい心遣い、あたたかな言葉に、わたしは嬉しくてほんとうに泣いてしまいました。
「かならずお手元にお届けしますからあきらめたり泣いたりしないでくださいね。」
と、スタッフの方は、元気づけて下さいました。
その三週間後、ディズニーランドから電話がありました。
「指輪を見つけましたのでお送りします。」と女性オペレーターの声。翌日には確かにわたしの指輪は戻ってきました!!
しかも、きちんと洗ってくださったらしく指輪は以前よりピカピカになってわたしの指を飾ってくれました。」
本当のディズニーランドの良さを知った出来事でした。
本当に本当にディズニーランドは素晴らしいですね。
その精神を育てるウォルト・ディズニーの世界はかけがえのないものです。
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【ハングリーベア・レストランにて】
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